自分で好きな水栓やボウルを選び、組み合わせてつくる「造作洗面台」。思い通りのデザインで洗面台をつくれることから人気があります。

この記事では、造作洗面台の種類や費用を下げるポイントについて解説します。

造作洗面台と既製洗面台の違い

住宅設備メーカーが販売している既製洗面台は、サイズやデザインはカタログに掲載されている中から選びます。

ボウルや水栓の選択肢が限られていますが、使い勝手がよく考慮されており、メーカー保証もあるので安心して使えます。

造作洗面台はボウルや水栓をはじめ、取手といった細かいパーツにもこだわれるので、完全にオリジナルデザインの洗面台をつくることも可能です。

その一方で、こだわりすぎて費用が高くなってしまう、完成するまで使い勝手を確認できない、保証は部品ごとによって異なるなどのデメリットがあります。

造作洗面台のデメリットを補える「半造作洗面台」

半造作洗面台は、水栓・ボウルを含む下台ユニットだけに既製品を取り入れる方法です。既製品を使うことによって、使い勝手のよさが保証されるので安心できます。

既製品ではミラーは三面鏡になることがほとんどですが、半造作洗面台はカウンターから上は自由にデザインできます。一面鏡にしたり、タイルを貼ったり、好きな照明を選んだりといったことも可能です。

造作洗面台の種類

組み合わせが無限にある造作洗面台ですが、基本となるパーツの種類についてご紹介します。

洗面ボウル

洗面ボウルは、造作洗面台の使い勝手とデザイン性に影響を与えるため、両方の面から検討して選びましょう。

ベッセル式

カウンターの上にボウルをのせるタイプをベッセル式といいます。ボウルのデザインがそのまま見えるので、ボウルのデザインにこだわりたい方におすすめです。

半埋め込み型

洗面ボウルを半分カウンターに埋め込んだ形でつくるのが半埋め込み型です。ボウルのデザインを見せながらも、スッキリとした見た目になります。

埋め込み型

埋め込み型は、カウンターの下に洗面ボウルを埋め込みます。収納スペースが少し狭くなるのがデメリットですが、カウンターの上が広く使え、掃除しやすい点がメリットです。

水栓

水栓は洗面ボウルとの組み合わせで使い勝手が大きく左右されます。水栓と洗面ボウルは同じメーカーから選び、推薦された組み合わせで選ぶと失敗がありません。

水栓の機能面では、自動で吐水するタッチレス水栓が衛生面からおすすめです。ハンドルに触れずに吐水できるので清潔を保つことができます。

節約を意識するのであればエコ水栓を取り入れましょう。ハンドルの位置がセンターの場合は水だけが吐水される仕組みです。

お湯を使うために左にハンドルを傾けると「カチッ」という手応えがあるので、無意識にお湯を使うことを防げます。

収納

洗面ボウル下収納には、開き扉タイプと引き出しタイプがあります。

開き扉は、扉を開ければフリーに使えるスペースなので、大きな洗剤ストックやバケツを収納したい場合に便利です。

反対に、畳んだタオルや化粧品など細々とした物を収納したい場合は引き出し収納の方が適しています。

洗面ボウルが埋め込み型の場合は、収納部分に洗面ボウルが露出し、スペースがやや圧迫されます。

ベッセル式の場合は洗面ボウルの露出はしませんが、ボウル分カウンターの高さが低くなるため、収納で確保できる高さが低くなります。

収納スペースが欲しい場合は、洗面ボウル選びにも注意しましょう。

ミラー

ミラーには一面鏡と三面鏡があり、一面鏡には鏡裏に収納があるものとないものがあります。

ヘアスタイルの確認をしたり、細々とした物を収納したりするには収納付き三面鏡が便利です。

家族で並んで身支度をするのであれば、収納のない一面鏡を間口いっぱいに設置するのもよいでしょう。

収納付きミラーであればコンセントを内蔵できるので、電動シェーバーや電動歯ブラシなどの充電に便利です。

造作洗面台の費用を下げるポイント

造作洗面台は、間口の大きさに比例して費用が高くなります。コンパクトな造作洗面台は低コストでつくれることも少なくありません。

費用を抑えるには、洗面カウンター下に収納をつくらずオープン収納にする方法があります。カウンター下に脱衣カゴやゴミ箱を置けるので意外と便利です。

タオルや洗剤などの置き場所を考える必要がありますが、リネン庫をつくったり、市販のキャビネット置いたりすることで解決できる場合も多いでしょう。

ミラーも費用が上がりやすいパーツです。収納付きミラーにすると費用が上がりますが、収納なしでよいのならインテリアショップやネットで購入したミラーを設置すると費用を下げられます。

まとめ

造作洗面台は費用が高くなりやすいものの、半造作洗面台にしたり、部分的にネット通販を活用したりすることで費用を抑えられます。

また、見積もりを複数つくって比べてみると、費用を削減するポイントが分かります。妥協できる点とできない点を見極め、お気に入りの洗面台をつくりましょう。