近年、大型台風や震度6を超えるような大地震による被害が日本各地で相次いでいます。「うちは大丈夫かな」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか?

自然災害はいつ発生するかわかりません。いざというときに慌てないためには、平時に対策を済ませておくことが大切です。

今回は、戸建て住宅を所有している人に向けて、リフォームでできる自然災害への対策を紹介します。

自然災害への備え①台風対策

自然災害というと地震を思い浮かべがちですが、近年は台風による被害も少なくありません。記憶に新しいところでは、西日本であれば2018年の西日本豪雨や台風21号、24号。東日本であれば2019年の台風15号、19号などを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

台風による被害を最小限に抑えるには、以下のような対策を検討しましょう。

雨戸や窓シャッターの取り付け

窓は家のなかでももっとも脆弱な箇所です。台風の猛烈な風で吹き飛ばされた物が飛来してぶつかり破損してしまうと、家の中に強風が吹き込み大きな被害を与えます。

台風対策としては、雨戸や窓シャッターの取り付けが効果的です。どちらも既存の窓に後付けできる商品が販売されており、簡単な工事で取り付けできます。

ただし2階への取り付けは足場が必要になるため、外壁や屋根のメンテナンスとあわせておこなうと費用を節約できるのでおすすめです。

屋根や外壁の定期メンテナンス

屋根や外壁は、家を台風の猛烈な風雨から守る働きをしています。その屋根や外壁が破損していると、台風による被害が深刻になる可能性が高くなってしまいます。

屋根材や外壁材のちょっとした浮きやはがれが、台風の猛烈な風に耐えられず飛んでしまえば雨漏りが発生し、家の内部も大きな被害を受けるでしょう。

そのため屋根や外壁は定期的に異常がないか確認し、ちょっとした破損でも修繕しておくことが大切です。

自然災害への備え②地震対策

地震にどのように備えるかは、住宅がいつ建築されたのかにより異なります。住宅の耐震性は、建てられた年によって耐震基準が違うためです。耐震基準は、建築年度により以下の3つにわかれます。

・旧耐震基準:1981年5月31日までに建てられた家

・新耐震基準:1981年6月1日以降に建てられた家

・現行耐震基準:2000年6月1日以降に建てられた家

新耐震基準が定められた1981年6月1日以降に建築されていれば、「震度6強〜7程度の地震でも倒壊しない」とされているのでひとまずは安心です。

しかし新耐震基準の家であっても、1981年6月1日〜2000年5月31日以前に建てられている場合は、厳密に言えば現行耐震基準には適合していません。現行耐震基準では、壁の配置バランスや接合部の金具による補強が新たに規定され、基準の強化が図られました。

そのため新耐震基準に沿った家でも、2000年5月31日以前に建築されたものであるなら、耐震性を確認することをおすすめします。

耐震診断を受ける

自宅の耐震性を確認するには、耐震診断を受ける必要があります。

耐震診断は、耐震に対する高度な知識が必要とされるため、対応できるリフォーム業者は限られています。まずは耐震診断を請け負う業者を探し、調査を依頼しましょう。

なお、自宅が旧耐震基準で建てられている場合には、多くの自治体が耐震診断にかかる費用を補助しています。地域内にある住宅の耐震性を高めることは、地域全体の防災対策となるためです。自治体に問い合わせたうえで、対応できる業者を紹介してもらうのもおすすめです。

耐震補強をおこなう

耐震診断で問題があるとされた場合には、耐震補強工事をおこないます。耐震補強は、筋交いを新設する、構造用合板を設置し新たに耐力壁を設けるといった方法が取られます。

その際には、外壁や内壁の仕上げ材を撤去しなければなりません。そのため耐震補強は、外壁や内壁の張り替えリフォームとあわせておこなうのが合理的です。もしくは断熱リフォームと同時におこなえば、費用を節約できます。

住宅の耐震性を高めることは、家族の命を守るのはもちろん、住宅の寿命を延ばすことにもつながります。優先的に取り組みましょう。

屋根を軽量な素材で葺き替える

住宅の耐震性を向上させるには、屋根材を軽量な素材に葺き替えるのも効果的です。建物は重心が下にあるほど安定し、揺れに強くなるためです。

そのため既存の屋根が瓦屋根であるなど、重量のある素材が使用されている場合は、葺き替えにあわせて軽量な金属屋根にするだけで耐震性を向上できます。屋根材を粘土瓦から金属屋根にすると、台風で瓦がずれる、飛散するといった被害を防ぐことにもつながります。

屋根の重さと耐震性については、こちらの記事もご覧ください。

屋根の重さと耐震性の関係とは?屋根の葺き替えは軽さを重視しよう

まとめ

台風や地震などの自然災害は、いつ発生するかわかりません。いざというときに慌てないよう、日ごろから備えておくことが大切です。

祢冝田建設では、住宅のプロの視点で自然災害対策のアドバイスが可能です。耐震診断や耐震工事にも対応していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。