年老いた両親を迎えるにあたり、あるいは自分たち家族の老後に備えて、バリアフリーリフォームを検討してはいませんか?

一口に「バリアフリー」といっても検討事項が多く、どこをどのようにリフォームすればいいのか分からず、困っている人もいるのでは。

マイホームをバリアフリーリフォームするときには、以下の5項目を基本に進めるのがおすすめです。

1. 手すりを設置する

2. 段差を解消する

3. 滑りにくい床に変更する

4. 引き戸へ変更する

5. 照明を交換する

今回は、上記がそれぞれどのような内容なのかを解説し、押さえておきたいポイントを紹介します。マイホームをバリアフリーリフォームする際の参考にしていただけると幸いです。

基本①手すりを設置する

必要な箇所に手すりを設置するのは、バリアフリーリフォームの基本です。年を取り足腰が弱くなると、自分の体をバランス良く支えるのが難しくなります。

壁に手をつくだけでは不安定なので、手すりを設置すると便利です。階段を上るときや廊下を歩くときだけではなく、トイレや浴室にも手すりを設置しましょう。

手すりを設置するときのポイント

・手すりを設置する壁は下地をしっかり補強しておく

・使う人にとって握りやすい形の手すりを選ぶ

・使う人の身長に合わせた高さで設置する

・使う人の動作に合わせた位置に設置する

基本②段差を解消する

年を取ると筋力が落ちるため、ほんのわずかな段差であってもつまづく原因になり危険です。室内の段差をできるだけ解消することも、バリアフリーリフォームの基本です。段差の解消には、スロープを取りつける、式台などを設置するといった方法があります。しかし床をかさ上げ・かさ下げすることでフラットにする、根本的なリフォームがおすすめです。

<段差を解消するときのポイント>

・スロープは勾配が急にならないようにする

・式台を設置するときには動かないよう固定する

・基本的にはフラットになるリフォームを検討する

基本③滑りにくい床材に変更する

床材を滑りにくいものにすることも、バリアフリーリフォームには欠かせません。高齢者は骨が弱くなることから、床が滑りやすいものだと、転倒することでケガや骨折につながりやすくなるためです。

全面的に張り替えができない場合でも、浴室や洗面所など水回りの床だけでも滑りにくいものに変更しておくと安心です。玄関についても、雨の日に濡れても滑りにくいものへとリフォームしておきましょう。

<滑りにくい床材に変更するときのポイント>

・玄関周りは、雨の日を想定してノンスリップタイルなどに変更する

・階段は滑りにくい床材を選んだうえで、ヘリには滑り止めを取りつける

・浴室はノンスリップ加工された床材を選ぶ

基本④引き戸へ変更する

住宅の室内ドアは、ドアノブのついた開き戸が採用されているのが一般的です。しかし開き戸は、ドアノブを握って回すのに手首の力を要するうえ、ドアを引く・押す、閉まらないうちに身体を滑り込ませるなど、複雑な動きを要します。

若いうちはなんとも思わないことですが、高齢者になると意外と難しい動作です。とくに将来車イスを使うことまで考えるなら、引き戸への変更はバリアフリーリフォームでは欠かせません。

<引き戸へ変更するときのポイント>

軽い力でも滑る引き戸を選ぶ

引き戸の幅は、車イスが通ることを想定して800〜900mm確保する

基本⑤照明を交換する

高齢になると視覚機能が低下してくることから、照明にも配慮が必要です。照明があわず段差が分かりにくくなると、転倒につながる恐れがあります。とくに明るい場所から暗い場所に移動した際には、若い世代と比較して、目が慣れるまで時間がかかるのが高齢者の特徴です。

またまぶしいものは、よりまぶしく感じるようになるため、単純に明るくすればいいわけではない点にも注意が必要です。

<照明を交換するときのポイント>

・人感センサー付きの照明を取りつけ、室内を移動するときに明暗の差をなくすように工夫する

・光が直接目に入らないような照明を選ぶ

・電球は中間色より暖色系を選ぶとまぶしさが軽減される

バリアフリーリフォーム業者は実績のある業者を選ぶ

バリアフリーリフォームは「手すりを取りつければいい」「段差をなくせばいい」といった単純なものではありません。対象となる高齢者の身長や体力、動きのクセなどにあわせ、どこに、なにを、どの位置に設置するかを検討する必要があります。

そのためバリアフリーリフォームを依頼するときには、バリアフリーの知識とリフォーム工事の経験が豊富な業者を選ぶことが何よりも重要になります。しっかりと話を聞き、対象となる家族にあったバリアフリーリフォームを提案してくれる業者を選びましょう。

なお祢冝田建設でも、バリアフリーリフォームのご相談に応じています。家を知り尽くした工務店であるからこそのご提案が可能ですので、どうぞお気軽にお問い合わせください。