家を建ててから10年を過ぎるころには、多くの住宅が壁紙やフローリングなど目に見える部分のリフォームを検討する時期になります。

しかし内装リフォームのタイミングは、それまでの家のメンテナンス状況や、日当たりや湿度などの環境によって大きく異なることが特徴です。今回は、内装のなかでもとくに壁紙に注目し、張り替えるタイミングや張り替え工事の手順、必要になる日数などを解説します。

壁紙を張り替えるタイミング

壁紙の耐用年数はメーカーや種類によって異なりますが、5〜10年の間とされていることがほとんどです。

しかし10年過ぎたら必ず張り替えが必要なわけではなく、状態がよければリフォームは不要です。反対に10年経っていなくても、状態が悪くなれば早めに張り替えをおすすめします。

具体的には、張り紙が以下のような状態になっていると張り替えのタイミングといえます。

壁紙の色あせや変色が気になる

壁紙がもとの色よりも発色が悪くなったなど、色あせや変色が気になるときには張り替えリフォームを検討しましょう。

壁紙が変色するのには、紫外線の影響による日焼け、人が触れることによる手あか、タバコ・キッチンからの煙による汚れなど、いろいろな原因が考えられます。いったん変色した壁紙はもとの色には戻らないため、張り替えが必要です。

壁紙が浮いたりはがれたりしている

壁紙が浮いたりはがれたりしている場合も、張り替えリフォームのタイミングです。

壁紙は、湿度の影響を受けて乾燥や収縮を繰り返すうちに、だんだん浮きやはがれが発生します。壁紙同士の継ぎ目が開いてしまっている、はがれた場所を何度張り直してもはがれてくるような場合は、収縮した状態から戻れなくなっていると考えられます。

いったんそうなってしまうと張り直してもすき間が埋まることはないため、張り替えが必要です。

壁紙の張り替えリフォームの手順

張り替えリフォームは、以下の手順でおこないます。

STEP① 室内を養生する

壁紙の張り替えリフォームでは、まずは床などに傷や汚れがつかないようにビニールなどで覆う「養生」と呼ばれる作業をします。クロスを張り替える部屋の荷物は、あらかじめ別の部屋に移動しておきます。

STEP② 古い壁紙をはがす

カッターでめくりながら、古い壁紙をはがしていきます。古い壁紙の裏紙が残ってしまうこともありますが、非常に薄い紙なので新しいクロスを上から張っても問題ありません。

STEP③ へこみや傷を補修する

壁紙をはがした壁にへこみや傷がある場合には、パテを詰めるなどして補修します。下地の補修に手を抜くと、新しい壁紙を張ったときに凸凹したり波打ったりするなどきれいな仕上がりになりません。

下地の処理は地味な作業ですが、どれだけていねいに補修するかで仕上がりが左右される重要な工程です。

STEP④ 新しい壁紙を張る

下地の処理が完了すると、お客様が選んだ壁紙を専用の道具を使って張っていきます。

クロスの向きをあわせたうえで継ぎ目を少しだけ重ねて張り合わせ、あとで重なった部分を処理して仕上げます。大きな壁紙を、壁との間に空気が入らないように張っていくのが、職人の腕の見せどころです。

なお、壁紙にはビニールクロスや紙クロス、布クロスなど多くの種類があります。それぞれ特徴が異なり、工事の難易度も違います。とくに無機質系クロスや木質系クロスなど特殊な壁紙に張り替えたいときには、同様の壁紙を張り替えた経験のある業者を選ぶことが大切です。

壁紙の種類について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

壁紙を張り替えてイメージチェンジ!知っておきたいクロスの種類

STEP⑤ 後片付けをして工事終了

壁紙の張り替えが完了したら、お客様に最終確認をしていただきます。後片付けをして養生を外し、家具などをもとの位置に戻したら工事は終了です。

壁紙の張り替えリフォームにかかる日数の目安

壁紙の張り替えリフォームにかかる日数は、一般的な6畳間なら1日〜1日半が目安です。

壁紙をはがしてみて、下地の劣化が激しく補修に時間がかかるようなケースでは、2日以上かかることもあります。3LDKほどの家全体の壁紙を張り替えるような大がかりなリフォームの場合には、約1週間〜10日程度見込む必要があるでしょう。

壁紙の張り替えリフォームにかかる期間は、部屋の中にどれだけの家具があるのかや、何人の職人で工事するかによっても異なります。見積もりの段階で、実際に部屋の様子を見てもらったうえで、見込み日数を確認しましょう。

まとめ

壁紙の耐用年数は5〜10年とされていますが、張り替えするかしないかは、実際の劣化状況を目安に判断するのがおすすめです。色あせや変色が気になる、壁紙が収縮して浮きやはがれが発生しているような場合には、張り替えリフォームをおすすめします。

なお、壁紙の張り替えリフォームでは、経験の豊富さや職人の腕が如実に仕上がりに現れます。工事を依頼するときには、壁紙の張り替えリフォームの経験が豊富な業者を選ぶことが大切です。

祢冝田建設でも、壁紙の張り替えをはじめとする各種リフォーム工事を承っております。工務店としての住宅に関する確かな知識を活かしたアドバイスやご提案が可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。