家は建築し終わったその瞬間から劣化が始まります。
いつまでも新築のように感じていても、5年も過ぎればあちこちに汚れや傷みが発生しているのに気がつくものです。リフォームには一定の費用がかかることから、あらかじめスケジュールと予算を立てておくと安心です。
そこで今回は、築年数から見る家の変化とリフォームのタイミングをご紹介します。
築5〜10年
築5〜10年は、まだ大きな劣化は見られない時期です。この時期に軽微なリフォームを済ませておくと、次にやってくる大きなリフォームの費用負担を減らせます。
築5〜10年で見られる家の劣化
築5〜10年で見られる家の劣化には、以下のようなものがあります。
・壁紙クロスの日焼けや変色
・フローリングや畳の日焼けや変色
・外壁の目地シリコンのひび割れ
築5〜10年で検討すべきリフォーム
壁紙クロスやフローリングの日焼けや変色は、場所によって劣化の程度が異なります。毎日直射日光があたる場所は、どうしても日焼けや変色が進みやすくなります。劣化しているのが一部であるなら、様子を見てもいいでしょう。
特に畳は変色しやすいことから、和室がある場合には「裏返し」を検討するのがおすすめです。裏返しとは、畳表面のい草が張られた部分を取り外し、裏返してから新しい縁でとめ直すことです。表替えをするよりも安く、新品のような畳表によみがえります。
外壁の目地に詰めるシリコンは、寿命が5〜10年と短めです。ヒビ割れてすき間がすいている場合には、そこから水が浸入する恐れがあります。打ちなおす必要があるか、業者に点検を依頼しましょう。
築10〜15年
築10〜15年を過ぎると、内装や外装のあちこちの劣化が目立つようになります。最初の大がかりなリフォームをおこなうタイミングです。
築10〜15年で見られる家の劣化
築10〜15年で見られる家の劣化には、以下のようなものがあります。
・外壁や屋根の汚れやコケなどの付着、塗装の劣化
・屋上やバルコニーの防水の劣化
・壁紙クロスやフローリングの劣化の進行
・台所や浴室、トイレなど水回りの汚れや傷
築10〜15年で検討すべきリフォーム
築10〜15年でまず検討すべきなのは、外壁や屋根の塗り直しです。
外壁と屋根は家を雨風から守っていますが、塗装が劣化してしまうと水に対する耐性が弱くなり、雨漏りの原因となりかねません。この時点で割れや欠けなど大きな傷みが見られなくても、再塗装しておくと外壁材や屋根材そのものの寿命を延ばすことにつながります。
壁紙クロスやフローリングも劣化が進行し、張り替えを検討しなければならない家が増えてきます。外壁や屋根を塗り直すのと同時にクロスやフローリングを張り替えると、家全体が新築のようによみがえるのでおすすめです。
築10〜15年はこのように、目に見える部分の表層リフォームを中心におこなうといいでしょう。
築15〜25年
築15〜25年になると、水回りの給排水管など目に見えない部分の劣化が進んできます。築10〜15年で表層リフォームをしていると、家自体は新しく見えるためつい見落としがちになる点には注意が必要です。
築15〜25年で見られる家の劣化
築15〜25年で見られる家の劣化には、以下のようなものがあります。
・これまで手をつけていない部分の劣化がさらに進行
・水回り設備自体の劣化
・給排水管の劣化
・壁材や屋根材自体の劣化
築15〜25年で検討すべきリフォーム
築15〜25年になると、水回り設備自体の劣化が進んできます。水回りに使用されている陶器やステンレスといった素材は耐久性が高いものの、それらを支えるパーツの劣化が目立つようになるころです。水回り設備は進化が目覚ましいので、給排水のチェックもかねたタイミングで一新するのがおすすめです。
壁材や屋根材は、10年前後で塗装メンテナンスをしたかによって劣化状況が異なります。塗装メンテナンスがされていなければ、屋根材や壁材自体にヒビや割れ欠けが発生している可能性があります。外装の劣化は家そのものの寿命にも影響があるので、一度リフォーム会社に総点検してもらうといいでしょう。
h2：継続的に家をメンテナンスしてくれるホームドクターを見つけよう
ここまで見てきたとおり、家の劣化はメンテナンス状況によって大きな差が出ます。家を長持ちさせるためには、手遅れになる前にこまめに手を入れることが大切です。
そのためにおすすめなのが、継続的に家の様子を見てくれるホームドクターを持つことです。家を建ててくれた工務店に、定期的にチェックしてもらえると安心です。大手ハウスメーカーなどで家を建てた場合でも、地元で地道に営業している信頼できる工務店に点検を依頼し、そのままホームドクターになってもらうといいでしょう。
まとめ
住宅は短いスパンで小さなリフォームを繰り返しておくほうが、結果的に家の寿命を長持ちさせられます。ホームドクターを見つけ、ちょっとしたことでも相談できるようにしておくと安心です。
祢冝田建設でも、内装・外装の各種リフォームを承っています。工務店として住宅全般に関する知識を活かし、ホームドクターとしてサポートいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
